第二次世界大戦後、1946年5月から1948年11月にかけて行われた極東国際軍事裁判(通称・東京裁判)の記録資料である。A級戦犯として起訴され、絞首刑となった元・陸軍省軍務局長武藤章(むとう あきら、1892–1948)の弁護人を務めた岡本尚一(おかもと しょういち)が保存していた資料である。岡本と生前親交のあった元・関西大学法学部教授川上敬逸(かわかみ けいいつ、1904–1984)の斡旋により寄贈された。裁判の「書証」、「関係資料:撤回、延期、未提出、却下」、「弁護資料」から構成される。現代史研究の貴重な資料であり、目録として『極東国際軍事裁判資料目録』(1972)が刊行されている。 なお、極東国際軍事裁判の関係資料は、関西大学のほか、東京大学、国士舘大学、早稲田大学、法務省、朝日新聞社にも保管されており、それぞれ目録が作成されている。東京大学と国士舘大学の資料については、本書のそれぞれの項目を参照されたい。早稲田大学からは「館蔵極東国際軍事裁判記録目録」(中沢保編、『早稲田大学図書館紀要』第5号、1963)が、朝日新聞社からは『極東国際軍事裁判記録目録及び索引』(朝日新聞調査研究室編、1953)が、法務省からは『極東国際軍事裁判資料目録』(法務大臣官房司法法制調査部、1971)が刊行されている。
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