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和辻哲郎文庫

 大正・昭和期の哲学者和辻哲郎(わつじ てつろう、1889–1960)の旧蔵書で、和書4,176冊、洋書1,524冊、和・洋雑誌35タイトルが収蔵されている。内容は、哲学を中心に、宗教、歴史、社会科学、芸術、文学などの各分野にわたる。多数の書物に和辻自筆の大量の書き込みがみられる。
 和辻哲郎は、東京帝国大学文科大学哲学科在学中に小山内薫(おさない かおる、1881–1928)、谷崎潤一郎(たにざき じゅんいちろう、1886–1965)らと共に第2次『新思潮』の同人となった。1912(明治45)年に大学を卒業後、『ニイチェ研究』(1913)、『ゼエレン・キェルケゴオル』(1915)を発表し、日本における実存哲学研究の先駆者となった。その後、古寺巡りのブームを引き起こした『古寺巡礼』(1919)、『日本古代文化』(1920)、『日本精神史研究』(1926、続1935)、『原始仏教の実践哲学』(1927)、『風土:人間学的考察』(1935)などを相次いで刊行。日本的人間観に基づく独自の倫理思想を構築し、『倫理学』(全3巻、1937–1949)を完成させた。東洋大学教授、法政大学教授(1922–1925)を経て、1925(大正14)年京都帝国大学助教授に就任。ドイツ留学(1927–1928)ののち、1931(昭和6)年教授となり、1934年東京帝国大学文学部教授に転じた。1949年定年退官。1950年日本倫理学会創立とともに初代会長に就任した。
 本文庫は遺族から寄贈された。目録として『法政大学図書館所蔵和辻哲郎文庫目録』(1994)が刊行されている。

<http://www.hosei.ac.jp/general/lib/index.html>

事項:

倫理学; 和辻哲郎; 哲学、日本の; 哲学史; 文化史、日本の; 日本の倫理学; 日本の哲学; 日本の文化史; 日本の美学; 日本の美術史; 美学、日本の; 美術史、日本の 道徳史学

専門分野:

哲学 美術史学

所蔵機関:

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