ヒルシェフェルト旧蔵本（オットー・ヒルシェフェルト）

　ドイツの歴史学者オットー・ヒルシェフェルト（1843–1922）の旧蔵書5,700冊からなる。内容は、ヨーロッパ古代史および古代ローマの碑文研究などが中心である。
　ヒルシェフェルトはプロイセンのケーニヒスベルク（のちカリーニングラード）に生まれ、1859年からケーニヒスベルク大学、ボン大学、ベルリン大学でヨーロッパ古代史を学んだ。1863年にケーニヒスベルク大学で博士学位を取得し、1869年ゲッティンゲン大学で教授資格を取得した｡1872年プラハ大学教授、1876年ウィーン大学教授に就任し､古代史（考古学）や碑文研究の講座を担当した。テオドール・モムゼン（1817–1903）のもとでラテン語碑文の集成である『Corpus Inscriptionum Latinarum』（ラテン金石碑文集）の編集に参加し、1885年にはモムゼンの跡を継いでベルリン大学教授に就任し、1917年に定年退職した。
　本文庫の目録として『ヒルシェフェルト文庫目録』が総合図書館参考室に備え付けられている。