関東地方  |  東京大学大学院情報学環・学際情報学府図書室

小野秀雄コレクション

 日本における新聞学研究の基礎を築いた小野秀雄(おの ひでお、1885–1977)の旧蔵書である。日本および欧米のジャーナリズム形成期に関する原資料が多数収集されている。かわら版約580点、錦絵約170点、新聞錦絵約380点、新聞号外約800点、ポスター約740点などが収蔵されている。16世紀ドイツの小型新聞フルッグブラットも数点含まれる。メディア史研究のみならず、広く歴史学・美術史・社会学研究にきわめて貴重な資料である。
 小野秀雄は1910年に東京帝国大学文科大学ドイツ文学科を卒業。『万朝報』、『東京日日新聞』の記者を務めたのち、新聞の学術的研究を志して1919年東京帝国大学大学院に入学した。1923年から翌年にかけて新聞学研究のためドイツ、イギリス、アメリカに洋行。1929年東京帝国大学に創設された日本最初の新聞研究施設である新聞研究室の嘱託(1938年より講師)となった。戦時中は1937年内閣情報部(のち情報局)事務嘱託を務めた。戦後1949年に新聞研究室が発展して新聞研究所(1992年から社会情報研究所、2004年から情報学環・学際情報学府)が創設されると、小野はその初代所長となり、東京大学教授に就任。さらに1951年創立の日本新聞学会の初代会長となり、1967年まで務めた。
 文庫の目録として『新聞研究所図書室所蔵特殊資料目録』(1990、私製・非売品)がある。また展示会図録『ニュースの誕生:かわら版・新聞錦絵のなかの情報世界』(1999)、CD-ROM『ニュースの誕生:小野秀雄コレクション:かわら版・新聞錦絵データベース』(1999)が作製されている。なお、東京大学大学院情報学環・学際情報学府図書室ホームページに所蔵リストと画像の一部が公開されている。

<http://www.lib.isics.u-tokyo.ac.jp>

事項:

ジャーナリズム、日本の; フィリピン; 出版史; 太平洋戦争; 小野秀雄; 新聞の歴史、日本の; 日本のジャーナリズム; 日本の新聞の歴史; 満洲; 瓦版; 第二次世界大戦 錦絵新聞

専門分野:

政治史学; 新聞学; 社会史学 美術史学

所蔵機関:

東京大学大学院情報学環・学際情報学府図書室

〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
Tel.: 03-5841-5915
Fax: 03-5841-5916
http://www.lib.isics.u-tokyo.ac.jp


Copyright 2012 DIJ