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川島文庫(川島武宜)

 民法学者、法社会学者の川島武宜(かわしま たけよし、1909–1992)の旧蔵書で、民法、法社会学関係を中心とした和書6,183冊、洋書1,033冊、雑誌407冊、諸資料約10,000点、総数約18,000点が収蔵されている。諸資料は、審議会・学会資料、パンフレット、研究ノート、自筆原稿、抜刷、訴訟資料などである。自著386冊を含み、法学関係以外にも、政治、経済、社会、歴史など多分野の図書が収集されている。
 川島武宜は1932年に東京帝国大学法学部法律学科を卒業。我妻栄(わがつま さかえ、1897–1973)のもとで助手となり、民法を専攻。1945年同大学教授に就任した。『日本社会の家族的構成』(1948)、『所有権法の理論』(1949)を刊行して、民法改正をはじめとする戦後改革を思想的にリードした。また『科学としての法律学:法律学方法論』(1958)では法社会学の裏付けを持つ法解釈学の樹立を説いた。さらに法社会学の体系化のため『法社会学講座』(全10巻、1972–1973)を編集。この間、1947年日本法社会学会の設立に尽力し、のち理事長を務めた。1970年東京大学を退官後は、弁護士として約20年間活躍した。
 川島武宜と元・札幌大学学長の内山尚三(うちやま しょうぞう、1920–)が東京大学で師弟関係にあったことから、1992年に蔵書が札幌大学に寄贈された。目録として『札幌大学図書館所蔵川島文庫目録』(1995)が刊行されている。

<http://library.sapporo-u.ac.jp>

事項:

Bürgerliches Recht; Privatrecht; 内山尚三; 川島武宜; 我妻栄; 日本法社会学会; 民法 法社会学

専門分野:

法律学

所蔵機関:

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