幕末の史学者、五弓雪窓(ごきゅう せっそう、本名:久文 ひさぶみ、通称:豊太郎 とよたろう、1823–1886)の著書、手稿本、旧蔵書約500冊からなる。 五弓雪窓は備後国(現・広島県東部)に生まれ、近世人物の伝記材料を集成した『事実文編』の編者として知られる。また、11代将軍徳川家斉(とくがわ いえなり、1773–1841)の伝記資料をまとめた『文恭公実録』(ぶんきょうこうじつろく)、松平定信(まつだいら さだのぶ、1758–1829)の行実をまとめた『楽翁公行実』(らくおうこうこうじつ)、郷土史研究として古今の史書から吉備国(現・岡山県と広島県東部)に関連した記事を集大成した『三備史略』など多数の著述を残した。文庫には、これらの著述のほか、1864年から1886(明治19)年までの約20年間にわたる雪窓の日記『晩香館日誌』94冊も含まれている。目録が『関西大学所蔵岩崎美隆文庫・五弓雪窓文庫目録』(1976)に収録されている。
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