中部地方  |  金沢大学附属図書館

金戸文庫

 元・県立中学校数学教諭の金戸貞敬(1881–1972)旧蔵の和算関係の和書約500冊からなる。
 和算とは明治期以前に日本で独自に発達した数学のことで、明治維新前後に西洋から輸入した数学を洋算と称したのに対して、日本古来の数学を和算と称した。日本で和算書として最初に刊行された年代のはっきりしている書物は、毛利重能(もうり しげよし)の『割算書』(1622)である。毛利重能の弟子に吉田光由(よしだ みつよし、1598–1672)と今村知商(いまむら ともあき/ちしょう)の二人がいた。吉田は『塵劫記』(じんこうき、1627)を、今村は『竪亥録』(じゅがいろく、1639)を著し、この二著がその後の和算の発展の出発点となった。江戸時代中期になると関孝和(せき たかかず、1640頃–1708)により和算は飛躍的な進歩を遂げ、高度な数学が研究された。さらに弟子の建部賢弘(たけべ かたひろ、1664–1739)などにより関流の和算が継承されていった。

<http://www.lib.kanazawa-u.ac.jp/collection/index.htm>

事項:

今村知商; 吉田光由; 和算; 建部賢弘; 数学史; 日本の科学史; 暦学; 毛利重能; 科学史、日本の; 金戸貞敬 関孝和

専門分野:

天文学; 数学 科学史学

所蔵機関:

金沢大学附属図書館

〒920-1192 石川県金沢市角間町
Tel.: 076-264-5214
Fax: 076-264-5208
http://www.lib.kanazawa-u.ac.jp


Copyright 2012 DIJ