和田文庫（和田三良）

　経済学者の和田三良（わだ　さぶろう、1904–1968）旧蔵の和漢書1,115冊、洋書532冊からなる。
　和田三良は長野県で生まれ、1928年京都帝国大学を卒業。大学院を経て、1937年立命館大学経済学部教授に就任し、のち学部長を務めた。1950年金沢大学に講師として赴任し、1968年教授となった。専門は経済学史であった。
　文庫には経済学に関する基本的図書が収集されており、現在では入手可能なものが多い。しかし、これらの本は、第二次世界大戦の戦前から戦中、戦後にかけて、洋書の入手や蔵書の保存が困難な時期に収集・保存されていたものである。目録として『和田文庫目録』（1977）が刊行されている。