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宮部金吾文庫

 植物学者の宮部金吾(みやべ きんご、1860–1951)旧蔵の和書約1,000冊、洋書約700冊が収蔵されている。植物学、作物学、林学などの文献が中心である。
 宮部金吾は幕臣の五男として江戸に生まれた。1877(明治10)年札幌農学校(北海道大学の前身)に第2期生として入学し、キリスト教に入信。卒業後、開拓使御用掛となり、任官のまま東京帝国大学生物学科選科生として植物学を学んだ。1883年に札幌農学校の助教授に就任し、米国ハーバード大学への留学を経て、1889年教授となった。北海道や千島列島、樺太(サハリン)の植物相を調査・研究し、千島列島のウルップ海峡に植物分布の境界線があることを発見。これはのちに館脇操(たてわき みさお、1899–1976)によって宮部線と名付けられた。また、北海道産昆布類の分類学的研究など海藻学の研究でも業績を残した。後年は植物病理学に転じ、北海道帝国大学農科大学の植物病理学講座の初代教授として日本の植物病理学の基礎を築いた。
 本文庫の資料一覧が図書館ホームページで公開されている。

<http://www.lib.hokudai.ac.jp/collection/kojin/index.html>

事項:

宮部金吾; 植物病理学; 海藻学; 矢田部良吉; 農業史 館脇操

専門分野:

林学; 植物学; 生物学 農学

所蔵機関:

北海道大学附属図書館

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