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北海道地方 |
北海道大学附属図書館
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内村鑑三文庫
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明治・大正期のキリスト教の代表的指導者である内村鑑三(うちむら かんぞう、1861–1930)旧蔵の和書166冊、洋書1,083冊が収蔵されている。内容は、キリスト教関係を中心に、自然科学、哲学、史学、文学など多岐にわたる。東京・柏木の自宅にて70歳で亡くなるまで手元に置いていた蔵書である。1935年に遺族より寄贈された。 内村鑑三は、1877(明治10)年札幌農学校(北海道大学の前身)に第2期生として入学し、初代教頭のウィリアム・スミス・クラーク(1826–1986)の感化を受けてキリスト教に入信した。1884年米国に渡り、アーモスト大学とハートフォード神学校で学んだのち、1888年に帰国。各地で教職に従事するが、第一高等中学校(旧制第一高等学校の前身)在職中の1891年に信仰上の理由から天皇の教育勅語への敬礼を拒否して不敬事件を引き起こし、免職となった。その後、著作活動に入り、『基督信徒のなぐさめ』(1893)、『求安録』(1893)、『日本および日本人』(1894、英文、のち『代表的日本人』と改題)、自伝『余は如何にして基督信徒となりし乎』(1895、英文)などを刊行した。1897年に日刊新聞『万朝報』(よろずちょうほう)の英文主筆に就任し、翌年、自ら『東京独立雑誌』を創刊して政治評論や社会批判に健筆をふるった。1900年頃からは従来のキリスト教の伝統や教派にとらわれず、教会組織も儀式的礼拝も持たない無教会主義の運動を始め、毎週自宅で聖書講義を行うとともに、雑誌『聖書之研究』や『無教会』を創刊し、文書伝道をおこなった。日露戦争では非戦平和論を訴え、開戦論を唱える『万朝報』を退社。以後、伝道と聖書の研究生活に入った。『内村鑑三全集』(全40巻、1980–1984)が刊行されている。 本文庫の目録として『内村文庫目録』(1955)が刊行されており、図書館ホームページに資料一覧が公開されている。なお、国際基督教大学図書館に内村鑑三記念文庫が設けられている。
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<http://www.lib.hokudai.ac.jp/collection/kojin/index.html>
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| 関連文庫: |
内村鑑三記念文庫:
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事項:
キリスト教;
キリスト教、日本の;
内村鑑三;
反戦平和主義;
大正時代;
宗教史、日本の;
日本のキリスト教;
日本の宗教史;
明治時代;
無教会主義;
社会運動;
聖書学
鈴木俊郎
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| 専門分野:
宗教学
神学
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所蔵機関:
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北海道大学附属図書館
〒060-0808 北海道札幌市北区北8条西5丁目 Tel.: 011-706-3956 Fax: 011-746-4595 http://www.lib.hokudai.ac.jp/
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