フランスの法学者ミシェル・ルヴォン(1867–1947)旧蔵の和書183冊、洋書327冊、和雑誌142冊、洋雑誌341冊、書簡・写真等53点が収蔵されている。主に明治20~30年代の欧米の日本研究・紹介書、日本歴史・文学書、教科書、辞書、文法書類などから構成されている。ルヴォン自身の著書と関連書籍も含む。 ルヴォンはスイスのジュネーブで生まれ、グルノーブル大学で法学博士の学位を取得した。ジュネーブ大学で民法を講義し、パリ控訴院検事局に勤めたのち、1893(明治26)年東京帝国大学法科大学のフランス法の講師として来日。司法省法律顧問などを務め、1895年に和仏法律学校(法政大学の前身)の教頭に就任した。法学研究のかたわら日本文化を研究し、『北斎の研究』(1896)でパリ大学ソルボンヌ校より文学博士の学位を取得した。1899(昭和32)年フランスに帰国後、パリ大学ソルボンヌ校教授として日本文学や東洋史を講じた。著書に『日本文学詩文選』(仏文、1910)のほか、森順正(もり よりまさ)が1902年に邦訳した『日本文明史』、児玉錦平(こだま きんぺい)と市野良雄(いちの よしお)が1898年に共訳した『戦争哲学』などがある。
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