星城文庫（三島一）

　東洋史学者の三島一（みしま　はじめ、号：星城　せいじょう、1897–1973）の旧蔵書で、東洋史、中国文学関係書334冊からなる。
　三島一は、二松学舎（現・二松学舎大学）の創設者三島中洲（みしま　ちゅうしゅう、1830–1919）の孫として生まれ、漢学塾・二松学舎を発展させて二松学舎専門学校を創立した。1926（大正15）に東京帝国大学東洋史学科を卒業。1928（昭和3）年二松学舎教授に就任し、1973年の定年退官まで務めた。この間、明治大学、専修大学の各教授も兼任。1932年歴史学研究会結成の中心となり、のち会長となった。1949年歴史教育者協議会の創立に際し、委員長を務め、民主的な歴史研究・歴史教育の発展に尽力した。日中友好にも力を注いだ。中国の唐代の寺院経済史を専門に研究し、著書に『東亜史概説』（1944）、『中国史と日本』（1977）などがある。