パリ在住の出版社兼古書店の支配人マックス・ベッソンが収集した日欧関係の刊行書約380点からなる。16世紀から17世紀にかけてヨーロッパで出版されたキリシタン関係の文献を中心に、日欧交渉資料が収集されている。キリシタンに関する海外資料、フランシスコ・ザビエル(1506–1552)とイグナティウス・デ・ロヨラ(1491–1556)関係、天正遣欧使節関係、日本二十六聖人殉教記関係、慶長遣欧使節関係、宣教師の日本報告書簡などから構成されている。16世紀後半に日本からヨーロッパに渡り、バチカンでローマ教皇に謁見した天正少年使節は、ヨーロッパから印刷機を持ち帰り、帰途インドで日本人による初めての活版印刷物『原マルチノの演説』(1588)を出版した。この印刷物が本コレクションに含まれている。また、ディエゴ・デ・コリャード(1589頃–1641)が1932年にローマで刊行した3部作『日本語文法』、『羅西日辞典』、『日本懺悔録』が収められている。 本文庫は1980年に購入され、目録が『天正少年使節と「原マルチノの演説」:ベッソン・コレクション』(1995)に収録されている。また図書館ホームページにも目録が公開されている。
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