教育学者の乙竹岩造(おとたけ いわぞう、1875–1953)旧蔵の和書1,457点からなる。乙竹の主著『日本庶民教育史』(全3巻、1929)の資料として収集されたもので、往来物を中心に、女子用教科書や教育史関係資料などが含まれる。日本の教育史のみならず、文化史、文学、日本語研究の資料としても有用である。 乙竹岩造は、東京高等師範学校(のち東京文理科大学、筑波大学の前身)を卒業後、同校の教授となった。明治期から大正期にかけて、児童心理学を取り入れた実験教育学、文化教育学など当時の欧米諸国の教育思潮を紹介。大正初年から、寺小屋を中心とする近世日本の庶民教育史の研究に取り組んだ。 本文庫の目録として『乙竹文庫目録』(1955)と『筑波大学附属図書館蔵乙竹文庫目録』(文学編1、2、2000–2001)が刊行されている。
〒305-8577 茨城県つくば市天王台1-1-1 Tel.: 029-853-6051 Fax: 029-853-6021 http://www.tulips.tsukuba.ac.jp