経済学者の早川三代治(はやかわ みよじ、1895–1962)旧蔵の近代経済学の古典を中心とした和書5,240冊、洋書4,096冊からなる。ドイツ、オーストリアの社会科学書を多く含む。 早川三代治は北海道で生まれ、1921年北海道帝国大学農学部農学科を卒業。同年、渡欧し、ボン大学でハインリッヒ・ディーツェル(1857–1935)に、ウィーン大学でヨーゼフ・アロイス・シュンペーター(1883–1950)に師事した。1925年に帰国後、北海道帝国大学助教授を経て、1948年小樽商科大学教授となり、経済原論、経済学史を担当した。1957年に退官後は、早稲田大学教授を務めた。日本に近代経済学を紹介した先駆者であり、数理経済学やヴィルフレード・パレート(1848–1923)などの研究で業績をあげた。一方で、有島武郎(ありしま たけお、1878–1923)や島崎藤村(しまざき とうそん、1872–1943)に師事し、作家としても活躍した。著書に『純理経済学序論』(1930)、農村小説『土と人』シリーズなどがある。 本文庫の目録として『早川文庫目録:故早川三代治教授旧蔵人文・社会科学文庫』(1976)が刊行されている。
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