越後国蒲原郡新発田町(しばたまち、現・新潟県新発田市)の商人地主白勢長兵衛(しらせ ちょうべえ、1696–1769)家に代々伝えられた文書8,404点が収蔵されている。多数の質地証文のほか、紫雲寺潟(しうんじがた)・福島潟の新田開発、明治初年の越後府からの通達資料などが含まれる。日本の地主制度に関する貴重な資料であり、土地制度、経済史の研究に有用である。 白勢家は新発田町で質屋を営む町人で、代々新発田藩の用達(ようたし)商人を務めた。やがて巨大地主に成長し、幕末には1,200町歩の土地を所有していた。明治期に1,130町歩と若干減ったが、第二次世界大戦後の農地改革で地主制度が解体するまで、この土地所有が続いた。 本文書の目録として『白勢家文書目録』が作成されている。また、『新潟県大地主所蔵資料』シリーズ第6集の『千町歩地主白勢家の構造』(農政調査会、1964)に白勢家文書が収録されている。
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