解剖学者の藤田恒太郎(ふじた つねたろう、1903–1964)旧蔵の解剖学関係を中心とした和書398冊、洋書842冊、および雑誌論文の別刷多数が収蔵されている。1774年に杉田玄白(1733–1817)や前野良沢(1723–1803)らによって完成された日本最初の本格的な西洋医学の翻訳書『解体新書』(ヨハン・アダム・クルムス著)などをはじめ、古書や初版本、稀覯本が多数含まれている。 藤田恒太郎は1928年東京帝国大学医学部を卒業し、1931年東京高等歯科医学校教授に就任した。1933~1935年文部省在外研究員としてドイツに留学し、1945年東京帝国大学教授となった。1951~1953年米国ペンシルバニア女子医科大学客員教授を務め、1964年に東京大学教授を退官後、名誉教授となった。歯の解剖学の権威で、著書に『人体解剖学』(1948)、『歯の解剖学』(1949)などがある。 本文庫は1984年に遺族より寄贈された。目録として『藤田文庫目録』(1998)が刊行されている。また新潟大学附属図書館旭町分館ホームページで書名リストが公開されている。
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