江戸時代に作成された古地図・絵図類200点余が収蔵されている。阿波国(現・徳島県)、淡路国(現・兵庫県淡路島)をはじめ、江戸、京都、その他の諸国、全国、世界の古地図・絵図が収集されている。阿波・淡路国の幕府撰国絵図、日本測量史上評価の高い徳島藩測量方岡崎家による郡図・村図、伊能忠敬(いのう ただたか、1745–1818)自筆の地図(「沿海地図」「大日本沿海図稿」「官板実測日本地図」「豊後国沿海図」)などが含まれている。いずれも学術的・文化的価値の高いものである。 伊能忠敬は上総国(現・千葉県中央部)で生まれ、酒造業を営んで名主を務めた。50歳で家督を長男に譲ったのち、江戸に出て高橋至時(たかはし よしとき、1764–1804)に天文学を学んだ。江戸幕府に測量技術を認められ、56歳から72歳までの17年間にわたり日本全国の測量を行った。伊能の没後、1821年に弟子たちにより完成された『大日本沿海輿地全図』が幕府に献上された。 本文庫の目録として『徳島大学附属図書館蔵古地図目録』が作成されており、図書館ホームページで画像が公開されている。
〒770-8507 徳島県徳島市南常三島町2-1 Tel.: 088-656-7584 Fax: 088-656-9016 http://www.lib.tokushima-u.ac.jp