ドイツの法学者オットー・フォン・ギールケ(1841–1921)の旧蔵書の一部で、法学関係の洋書約1万冊からなる。団体法に関する文献を中心に、法制史、商法、労働法、憲法、刑法、教会法、国際法関係の資料などから構成されている。 1800年頃フリードリヒ・カール・フォン・サヴィニー(1779–1861)により創始された歴史法学派は、ローマ法を重視する学者(ロマニステン)とゲルマン法を重視する学者(ゲルマニステン)の2派に分かれたが、ギールケはゲルマニステンの巨匠というべき存在であった。彼はベルリン大学とハイデルベルク大学で法律学を学び、1887年にベルリン大学法学部正教授に就任し、1902~1903年学長を務めた。仲間的団体(ゲノッセンシャフト)の歴史的発展からゲルマン法原理を捉え、ドイツ私法、封建法、教会法、民法、商法、手形法、国法学、憲法など広い範囲を研究対象とした。主著に『ドイツ団体法論』(全4巻、1868–1913)、『ドイツ私法論』(全3巻、1895–1917)などがある。 本文庫の目録として『東京商科大学附属図書館オットーフォンギルケ文庫目録』(1930)が刊行されている。
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