経済学者の上田貞次郎(うえだ ていじろう、1879–1940)旧蔵の経営学関係の和書1,691冊、洋書1,334冊からなる。イギリスに重点をおいた経済学、経済史、経営経済学、人口論関係の文献が中心である。 上田貞次郎は日本における経営経済学の創始者として知られる。1902(明治35)年東京高等商業学校(現・一橋大学)専攻部貿易科を卒業。1905年同校教授となり、同年から1909年までイギリス、ドイツに留学し、バーミンガム大学、マンチェスター大学、ボン大学で商事経理学を学んだ。1913(大正2)~1914年再びイギリスに留学し、ケンブリッジ大学で商業学と財政学を研究した。1920年に東京高等商業学校が東京商科大学に昇格するに伴い、同大学教授となり、1936(昭和11)年に学長に就任。1940年学長在任中に病気のため亡くなった。著書の『株式会社経済論』(1913)、『商工経営』(1930)、『経営経済学総論』(1937)などで日本の経営学研究を基礎づけたほか、イギリス産業革命史や日本の人口問題など多方面にわたる研究領域で業績をあげた。 本文庫は1943年に遺族より寄贈され、和書の蔵書リストが図書館ホームページで公開されている。
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