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シュムペーター文庫(ヨーゼフ・アロイス・シュンペーター)

 ケインズと並ぶ20世紀前半の代表的経済学者ヨーゼフ・アロイス・シュンペーター(1883–1950)がハーバード大学教授時代に収集した資料の一部3,736冊が収蔵されている。世界各国の経済関係の雑誌、論文の抜刷、手沢本などで構成されている。
 シュンペーターはオーストリアで生まれ、ウィーン大学で経済学を学んだ。弁護士としてカイロに滞在中『理論経済学の本質と主要内容』(1908)を発表。次いで『経済発展の理論:企業者利潤・資本・信用・利子および景気の回転に関する一研究』(1912)、『経済学史:学説並びに方法の諸段階』(1914)の三部作を完成して、経済学界に確固たる地位を築いた。1909年ツェルノビッツ大学教授、1911年グラーツ大学教授を経て、第一次世界大戦直後の一時期、オーストリア政府の大蔵大臣や民間銀行の頭取を務めた。1925年ボン大学に教授として迎えられ、1932年アメリカに移住してハーバード大学の教授に就任した。その後、『景気循環論:資本主義過程の理論的・歴史的・統計的分析』(1939)、『資本主義・社会主義・民主主義』(1942)などを刊行。計量経済学会の創立者の一人となり、同会長やアメリカ経済学会の会長を歴任した。没後、『経済分析の歴史』(1954)が出版された。
 本文庫は1955年にシュンペーターの夫人の遺言により、一橋大学に寄贈された。中山伊知郎(なかやま いちろう、1898–1980、一橋大学学長)と一橋大学と縁故の深い東畑精一(とうはた せいいち、1899–1983、東京大学教授)がボン大学で、都留重人(つる しげと、1912–、一橋大学教授)がハーバード大学でシュンペーターに師事した縁による。目録として『The catalogue of Prof. Schumpeter Library』(1962)、『Additions to the Schumpeter Library』(1967)が刊行されており、両目録が図書館ホームページで公開されている。また、旧蔵書に挟まれていたシュンペーター直筆のメモ類は、別途貴重資料室に保管され、リストが図書館ホームページで公開されている。

<http://www.lib.hit-u.ac.jp/service/bunko/bunko.html>

事項:

シュンペーター、ヨーゼフ・アロイス; 中山伊知郎; 東畑精一; 経済史、西洋の; 経済理論; 西洋の経済史; 都留重人 限界効用理論

専門分野:

経済史学 経済学

所蔵機関:

一橋大学附属図書館

〒186-8602 東京都国立市中2-1
Tel.: 042-580-8235
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http://www.lib.hit-u.ac.jp/service/index_Ja.html


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