明治・大正期の評論家、史論家の山路愛山(やまじ あいざん、1864–1917)の旧蔵書である。国史関係の和書約3,500冊からなる。 山路愛山は幕臣の子として江戸で生まれ、明治維新後、静岡に移った。キリスト教に入信し、東洋英和学校に学んだのち、徳富蘇峰(とくとみ そほう、1863–1957)の勧めで1892(明治25)年民友社に入り、同社の『国民之友』、『国民新聞』に平民主義の立場から史論、評論を発表した。芸術至上主義的な文学のありかたを批判して北村透谷(きたむら とうこく、1868–1894)と論戦を展開したことは有名である。1899~1904年『信濃毎日新聞』主筆を務め、1903年『独立評論』を創刊。1905年斯波貞吉(しば ていきち、1869–1939)らと国家社会党を結成した。帝国主義を唱え、独自の国家社会主義を提唱した。著書に『現代金権史』(1908)、『足利尊氏』(1909)などがある。 本文庫は徳富蘇峰の仲介により、大原孫三郎(おおはら まごさぶろう、1880–1943)から寄贈された。
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