キリスト教伝道者で同志社大学創立者の新島襄(にいじま じょう、1843–1890)が生前過ごした屋敷の旧蔵書である。新島襄の手沢本、八重夫人の蔵書、新島家伝来の蔵書を合わせた和書667冊、洋書392冊からなる。なお、本文庫とは別に、新島を記念して寄付により購入した新刊図書約3,800冊が「新島紀念文庫」として設けられている。また、図書館の資料とは別に、大学構内の新島遺品庫に関係資料約6,000点が収蔵されており、ホームページで目録と画像が公開されている。 新島襄は上野国(現・群馬県)安中(あんなか)藩士の長男として江戸藩邸で生まれた。蘭学、英学を学び、1864年箱館(現・函館)より密航し、米国でキリスト教に入信。アマースト大学、アンドーバー神学校を卒業した。この間1872年には訪米した岩倉使節団に通訳として同行し、欧米の教育施設を視察。その後、宣教師となって帰国した。新島はキリスト教精神に基づく大学の設立をめざし、1875(明治8)年同志社英学校を京都に設立。1877年には同志社女学校を開設した。さらに同志社を私立総合大学として設立すべく奔走するが、その実現を見る前に病没した。 本文庫の内容は、神学に関するものを中心に、アーモスト大学在学中の自然科学系の教科書や参考書、帰国後購入した和漢の古典などが含まれる。目録として『新島旧邸文庫所蔵目録』(1958)が刊行されている。
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