ケーリ文庫（オーティス・ケーリ、フランク・ケーリ）

　同志社大学名誉教授オーティス・ケーリ（1921–）から寄贈された旧蔵書で、彼の祖父オーティス・ケーリ（1851–1932）と父フランク・ケーリ（1888–1973）を含めたケーリ家3代によって収集された洋書約1,100冊からなる。主に外国人による日本研究とキリスト教伝道史に関する文献で構成され、多くの貴重書を含む。明治初年刊行の『ファー・イースト』、『フィニックス』、『クリサンセマム』などの新聞・雑誌が収められている。
　ケーリ家の3氏は同志社大学とゆかりが深く、いずれも同志社大学教授あるいは理事を務めている。祖父のオーティス・ケーリは1878（明治11）年にアメリカン・ボード宣教師として日本に派遣され、1892（明治25）年から1918（大正7）年まで同志社神学校教授を務め、さらに同志社理事となった。著書に『日本キリスト教史』（英文、1909）などがある。父のフランク・ケーリもまたアメリカン・ボードとして来日して宣教活動を行い、同志社理事などを務めた。寄贈者のオーティス・ケーリは1947（昭和22）年にアーモスト大学から同志社大学に派遣され、米国文化史などを講義した。のち同志社理事を務めた。著書に『日本との対話：私の比較文化論』（1968）などがある。
　本文庫の目録として『ケーリ文庫目録』（1978）が刊行されている。