須永文庫（須永重光）

　農業経済学者の須永重光（すなが　しげみつ、1907–1976）旧蔵の和書5,889冊、洋書427冊からなる。
　須永重光は東北帝国大学経済学部で宇野弘蔵（うの　こうぞう、1897–1977）に師事し、1932年に卒業。同大学農学研究所講師・助教授を経て1950年教授となった。経済学から出発して農業経済学、さらに農業技術の領域にまで研究を進め、また、日本地主制に関する研究で業績をあげた。編著書に『近代日本の地主と農民：水稲単作農業の経済学的研究・南郷村』（1966）、『日本農業技術論』（1977）などがある。
　文庫の内容は経済・農林水産業関係を中心に、社会科学・法律制度・日本史・科学技術など多岐にわたり、特に調査資料や農業・農政会議資料が全体の40％近くを占めている。1977年に寄贈された。