フランス文学者、哲学者の河野与一(こうの よいち、1896–1984)の旧蔵書で、古典学に関する和書1,108冊が収蔵されている。 河野与一は1921年東京帝国大学哲学科を卒業。1927年東北帝国大学法文学部助教授として着任し、1946年教授となった。フランス文学、古典語、西洋古代中世哲学史を担当し、プラトン(紀元前428頃–前347)やアリストテレス(紀元前384–前322)からホメロス(紀元前9世紀頃)、キケロ(紀元前106–前43)、さらにデカルト(1596–1650)、パスカル(1623–1662)、ライプニッツ(1646–1716)等を講義した。15か国語を駆使するなど語学力に優れ、博覧強記の碩学として知られた。読了した本を他人に譲ることも多く、したがって残された蔵書は再読または愛読を希望したものが大半といわれる。河野の没後、1985年に遺族から蔵書が寄贈された。
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