19世紀のオーストリアを代表する経済学者カール・メンガー(1840–1921)の旧蔵書の一部44部80冊(洋書)が収蔵されている。 メンガーの経済学関連の蔵書は一橋大学に約20,000冊が所蔵されており、経済学とその隣接領域に関する蔵書はここに一括されていると思われていたが、1980年になって東京大学にも一部が所蔵されていることが判明した。1924年に経済学部が購入した記録が残っているが、購入経路の詳細は不明である。この中にはトマス・ロバート・マルサス(1766–1834)の『人口論』が、1798年の第1版から1826年の第6版まですべて揃っているほか、ウィリアム・コベット(1763–1835)、ハリエット・マーティノー(1802–1876)、ジョゼフ・マッシー(–1784)、ジェイムズ・ミル(1773–1836)、ナッソー・ウィリアム・シーニア(1790–1864)、ジョサイア・タッカー(1712–1799)などイギリス古典学派およびその周辺の著作が含まれている。目録が「東大経済学部のカール・メンガー旧蔵書」(大河内暁男著)として『経済学論集』(第46巻第2号、1980年7月)に掲載されている。
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