河口慧海(かわぐち えかい、1866–1945)が請来した西蔵大蔵経ナルタン版テンギュル(論疏部)と、その他のチベット語文献が収蔵されている。 河口慧海は1900(明治33)年鎖国下のチベットに密入国し、ラサのセラ大学に学んだが、1902年日本人であることがわかり、急遽出国し、翌年日本に帰国した。1904年再渡航し、1914(大正3)年までインド、ネパールに滞在。1914年再びチベットに入国してラサに滞在し、ダライ・ラマ13世の好意により大蔵経や仏像・仏画などを得て、1915年に帰国した。帰国後、東洋大学および大正大学の教授を務めた。 図書館ホームページに「チベット大蔵経ナルタン版テンギュルカード目録データベース」が公開されている。なお、河口がチベットから請来した造形資料は東北大学文学部東洋・日本美術史研究室に収蔵されている。また、多田等観(ただ とうかん、1890–1967)旧蔵の西蔵大蔵経は、東京大学文学部インド哲学仏教学研究室と東北大学附属図書館に所蔵されている。
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 Tel.: 03-5841-2647 Fax: 03-5841-2611 http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/sogoto/