明治・大正期の官僚、政治家の木内重四郎(きうち じゅうしろう、1865–1925)の旧蔵書483冊で、ドイツの歴史哲学者クーノ・フィッシャー(1824–1907)の旧蔵書から構成されている。ドイツ近世哲学書が中心で、特にイマヌエル・カント(1724–1804)の著作を多く含む。 木内重四郎は1888(明治21)年帝国大学(現・東京大学)を卒業。法制局に入局後、1年間の欧州視察を経て、農商務省、朝鮮総督府などで要職を歴任。1911年勅撰貴院議員、1916(大正5)年京都府知事を務めた。 クーノ・フィッシャーはイエナ大学とハイデルベルク大学で哲学教授を務め、新カント派の基礎を築いた学者として著名である。彼は新カント派に属する一方、ヘーゲルの影響を大きく受け、歴史哲学者としても知られた。また、レッシング、ゲーテ、シラーに関する研究により美の哲学にも貢献した。 本文庫は1924年に寄贈された。
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