日本の老年医学の創始者である尼子富士郎(あまこ ふじろう、1893–1972)旧蔵の医学雑誌(主として和雑誌)1,427冊からなる。 尼子富士郎は1918年に東京帝国大学医学部を卒業。1926年財団法人浴風会(現・社会福祉法人浴風会)の医長に就任した。浴風会は1923年の関東大震災によって身寄りや住まいをなくした老人を保護するために、皇室の御下賜金を基金として1925年に設立された日本最古の老人施設である。以後、尼子は老年医学の研究に力を注ぎ、その分野を開拓した。一方、医学中央雑誌刊行会理事長に就任し、父の尼子四郎(あまこ しろう、1865–1930)が創刊した日本国内医学文献の抄録誌『医学中央雑誌』の刊行に尽力した。東京大学医学部講師も務めた。没後に論文が『老化』(1974)としてまとめられている。
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