藤原氏北家閑院流の正親町三条(おおぎまちさんじょう)家の庶流である押小路(おしこうじ)家(大外記をつとめた中原氏流の押小路家とは別家)に伝えられた書籍類630点余りからなる。儀式関係の史料や物語などを多く含む。安土桃山時代の連歌師、里村紹巴(さとむら じょうは、1525–1602)が所持していたものを、医家・文人の宗具(むねとも、1565–1664)が1599(慶長4)年に書写した『さごろも』(『狭衣物語』)は特に貴重である。 押小路家は三条西実条(さんじょうにし さねえだ、1575–1640)の孫公音(きんおと、1650–1716)を祖とし、寛文年間(1661–1673)に創立された。家禄は130石。明治維新後、1884年に子爵を授けられた。 本蒐書は史料編纂所図書室に所蔵され、目録として『押小路家旧蔵書目録』が作成されている。
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