第二次世界大戦前に文部省維新史料編纂会が収集した、明治維新に関する史料約2万点である。維新史料編纂会は1911(明治44)年に勅令によって設置され、幕末維新期の史料収集と史料集の編纂を行った。編纂は孝明天皇(1831–1866)の践祚(1846)から廃藩置県(1871)までを対象とし、1930年代には約4,200冊の「大日本維新史料稿本」が完成。同時期に公刊された『維新史料綱要』(10巻、1936–1943)は、この稿本の索引としても利用できる。編纂の過程で『維新史』(1939–1941)という概説書が執筆され、稿本の一部が『大日本維新史料』(1938–1943)として19冊ほど刊行されたが、太平洋戦争勃発のため中断。戦後、同会の事業が東京大学史料編纂所へ移管され、稿本や図書、資料類も引き継がれた。このうち和・洋書の多くは史料編纂所図書室の一般書庫に配架されたが、約2万点の原本・写本類などが維新史料引継本として別置されている。目録として『維新史料引継本』が作成されている。
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