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黒田乙吉文庫

 新聞記者の黒田乙吉(くろだ おときち、1888–1971)が収集した和書341冊、洋書792冊、ロシア史関係のパンフレット類574点が収蔵されている。
 黒田乙吉はトルストイ(1828–1910)に憧れ、ロシアを目指して日本を発ち、ハルビンを経て、第一次世界大戦中の1916年に『大阪毎日新聞』の通信員としてモスクワ入りした。翌年勃発したロシア革命をモスクワから報道し、1918~1920年シベリアに派遣されてシベリア出兵を取材した。その後ハルビン特派員を経て、国交正常化されたソビエト連邦にモスクワ特派員として1925年から2年間滞在した。1927年にはゴーリキー(1868–1936)をソレントに訪ねた。日本に帰国後は大阪毎日新聞社の本社勤務を経て、1951年国会図書館特別調査員なった。著書に『悩める露西亜』(1920)、『カムチャッカ:その風土と産業』(1922)、『ソヴィエト塑像』(1948)などがある。
 黒田の没後、国会図書館勤務を経て東京大学教授となった菊地昌典(きくち まさのり、1930–1997)の紹介により、蔵書が東京大学教養学部に寄贈された。このうち社会科学関係の貴重書の目録は、「黒田乙吉翁小伝」(菊池昌典著)として『季刊社会思想』(3巻3・4号、1974年)に黒田乙吉の紹介と共に収録されている。ロシア文学・芸術・語学関係の資料は「黒田乙吉所蔵文献目録―文学・芸術・語学―」として『東京大学教養学部外国語科研究紀要』(21巻3号、1974年)に掲載されている。

<http://lib.c.u-tokyo.ac.jp>

事項:

ゴーリキー、マクシム; トルストイ、レフ・ニコラエヴィチ; ロシア・日本関係史; ロシアの文学; ロシアの歴史; ロシアの言語学; 文学、ロシアの; 日本・ロシア関係史; 歴史、ロシアの; 美術・芸術; 菊地昌典; 言語学、ロシアの 黒田乙吉

専門分野:

文学; 歴史学; 美術史学 言語学

所蔵機関:

東京大学駒場図書館

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