ドイツ法学の創始者ベネディクト・カルプツォフ(1595–1666)の旧蔵書である。ドイツで17~18世紀に出版されたラテン語法律書271点103冊(洋書)からなる。カルプツォフの学位論文を含む主要著作が網羅されており、さらにカルプツォフと同時代の法学者の著作が多数含まれている。ほとんどすべてが出版当時のオリジナルである。 カルプツォフはヴィッテンベルク大学で学位を取得し、1620年から通算40年以上にわたり、ライプツィヒ参審制裁判所で参審判事として裁判の実務にあたった。ザクセンで実施されていた法を初めて学問的著作の形にまとめ上げた主著『ザクセン帝国刑法新釈』(1638)は、その後約100年の間ドイツの刑事司法を支配した。一方、カルプツォフが生きた時代は、異端審問や魔女裁判が行われていた時代であり、敬虔な新教徒であった彼は、悪魔の所業とみなされるべきものに対して厳しい態度で臨み、のち啓蒙主義思想家たちの非難の的となった。 図書館OPACでキーワード「カルプツォフ・コレクション」にて検索が可能である。
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 Tel.: 03-5841-2647 Fax: 03-5841-2611 http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/sogoto/