ドイツの歴史学者オットー・ブルンナー(1898–1982)旧蔵の洋書2,843点、抜刷1,379点が収蔵されている。オーストリアとドイツの中世史・近世史に関する資料を中心に、ルネサンス以降の社会科学の発展に重要な役割を果たした学者・思想家の著述や伝記的研究書を多く含む。また、抜刷は、オーストリア地方史関係、特に都市史に関する論文が中心で、日本では入手しにくい地方史関係の刊行物に掲載されたものが大部分である。 ブルンナーはウィーン大学を卒業後、同大学員外教授として中世史とオーストリア史を担当し、1941年正教授に就任した。第二次世界大戦終了後、ナチスに協力的であったとされて公職追放となり、約10年間浪人生活を送った。1954年ハンブルク大学の中世史・近世史担当教授に迎えられ、文学部長、学長を歴任した。憲法史と社会史を主に研究し、著書に『ラントとヘルシャフト』(1939、独文)、『ヨーロッパ:その歴史と精神』(1968、邦訳1974)などがある。 本文庫の目録として『オットー・ブルンナー文庫目録:中央大学図書館所蔵』(1986)が刊行されている。
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