中国文化史の研究者、杉村勇造(すぎむら ゆうぞう、1900–1978)の旧蔵書で、中国の文化史、特に美術史、考古学関係を中心とした和漢書約3,600冊、洋書26冊、零葉11点、拓本14点が収蔵されている。清の康熙帝(こうき てい、1654–1722)の命により編纂された辞書『佩文韻府』(はいぶんいんぷ、1711)の初版一函を含む。 杉村勇造は1924年に北京大学に留学し、金石学、書誌学を学んだ。その後、北京東方文化図書館主事として図書館設立に従事(現・中国科学院図書館)。満州国立図書館、国立奉天博物館の開設などにも関わった。1933年日満文化協会常務主事、1941年同協会常務理事となり、1946年に帰国。その後は国立博物館で資料課図書室長などを務めた。1968年大東文化大学教授に就任し、1972年同大学図書館長となった。中国の文化史、特に美術史・考古学研究の権威であり、日中の文化交流と友好に尽力した。 本文庫の目録として『大東文化大学所蔵杉村文庫目録』(1979)が刊行されている。
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