江戸時代の浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門(ちかまつ もんざえもん、1653–1724)の作品を中心とする浄瑠璃台本412点(和装本)からなる。園田学園女子大学が近松門左衛門の墓のある尼崎市にあることから、昭和40年代から収集が始められた。学内には近松研究所を有する。 近松門左衛門は、松尾芭蕉(まつお ばしょう、1644–1694)、井原西鶴(いはら さいかく、1642–1693)と共に江戸時代の元禄期を代表する文化人である。近松は、浄瑠璃・歌舞伎作者として義理と人情との間で悩む人々の姿を表現し、歌舞伎では歌舞伎俳優の坂田藤十郎(さかた とうじゅうろう、1647–1709)と、浄瑠璃では浄瑠璃太夫の竹本義太夫(たけもと ぎだゆう、1651–1714)と提携して、人気を博した。作品は歴史や伝説を材料にした時代物と、町人生活を題材とした世話物とに分けられ、代表作に『曽根崎心中』、『心中天の網島』、『国性爺合戦』などがある。
〒661-8520 兵庫県尼崎市南塚口町7-29-1 Tel.: 06-6429-9931 Fax: 06-6429-2822 http://www.sonoda-u.ac.jp/tosyo/