マウロ・ガルシア・コレクション（マウロ・ガルシア）

　フィリピンの書誌学者、歴史学者のマウロ・ガルシア（1906–1982）の旧蔵書5,320タイトル6,951点のコレクションである。1840年代から1970年代にかけて刊行された、フィリピンに関するあらゆる分野の文献が体系的に収集されている。日本占領期（1941–1945）関係の一次史料も多く含まれる。また、19世紀末のフィリピン民族主義思想の形成に大きく寄与し、1896年にスペイン当局によって銃殺されたフィリピンの国民的英雄ホセ・リサール（1861–1896）に関する文献も豊富である。単行本以外に学会や大学関係の出版物も収集されている。
　マウロ・ガルシアは1930年に国立フィリピン大学教育学部を卒業。政府科学局司書を経て、コモンウェルス政府大統領府に勤務した。日本占領期にはフィリピン行政委員会で文書管理に携わった。1950年までフィリピン共和国大統領府付の司書を務めた。
　本コレクションの目録として『ガルシアコレクション目録』（1997）が刊行されている。