近畿地方  |  神戸大学附属図書館海事科学部分館(旧 神戸商船大学附属図書館)

渋谷文庫(渋谷隆太郎)

 旧日本海軍の造機中将を務めた渋谷隆太郎(しぶや りゅうたろう、1887–1973)が収集した、1945年以前の日本海軍の造機技術に関する資料約4,000点が収蔵されている。
 渋谷隆太郎は1920年代に海軍艦政本部の艦艇用タービンの技術開発チームに技術者として参加し、日本の自主開発による艦本式(艦政本部式)タービンの完成に大きく貢献した。第二次世界大戦の終戦にいたるまで、渋谷は艦政本部の中枢として艦政本部長などの要職を歴任した。
 1945年の敗戦後、日本政府機関の各種書類が焼却、没収され、旧海軍は解散された。翌年、消失・散逸した旧海軍の技術資料の収集・調査事業を行うため、渋谷を中心に商工省認可の社団法人生産技術協会が発足した。生産技術協会は、旧海軍関係者の各自の記憶をもとに書かれた原稿、アメリカ海軍資料、個人的に所有している旧海軍資料、その他の技術資料の収集に努め、1970年に『旧海軍技術資料』を出版。その後、協会は解散され、収集資料は、渋谷より日本舶用機関学会(現・日本マリンエンジニアリング学会)舶用機関史編集委員会に寄贈された。寄贈を受けた関係者の中に神戸商船大学教授がいた縁で、神戸商船大学(2003年10月に神戸大学に統合され、神戸大学海事科学部となる)が資料の保管場所となり、渋谷文庫が設置された。
 本文庫の目録として『渋谷文庫目録:海軍造機技術資料』(1995)が刊行されており、日本マリンエンジニアリング学会にて販売されている。

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事項:

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専門分野:

技術史学

所蔵機関:

神戸大学附属図書館海事科学部分館(旧 神戸商船大学附属図書館)

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