歴史学者の田中萃一郎(たなか すいいちろう、1873–1923)の旧蔵書13,787冊からなる。14~20世紀の和漢書11,894冊と18~20世紀の洋書1,893冊から構成される。中国・東洋史関係の歴史書を中心に、人文科学の各部門や西洋人の東洋研究書が含まれる。 田中萃一郎は慶応義塾大学の第1期生として1892年に卒業。1899年より同大学で歴史を講じ、1905~1907年イギリスとドイツに留学。帰国後、1907年に文学部教授に就任し、1910年に史学科を創設した。また、三田史学会を創設して『三田学会雑誌』を創刊。東洋史だけでなく、西洋史、政治学などにも造詣が深く、博学であった。著書に『東邦近世史』、訳書にドーソン(1779–1851)の『蒙古史』(全4巻)のうち前半2巻などがある。 本文庫は遺族より寄贈された。目録として『田中萃一郎氏洋書目録』が作成されている。
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