近世熊本藩(肥後藩)の筆頭家老、八代(やつしろ)城主の松井家に伝来した古文書の一部37,000点以上が収蔵されている。戦国時代末から幕末にいたる約300年の藩政史料および典籍類が収蔵されている。 松井家は、初代康之(やすゆき、1550–1612)が細川氏に客分として身を寄せて以降、細川氏の重臣として活躍した。1601年には細川氏の筆頭家老として2万5,000石の木付(杵築、きつき)城を与えられた。1632年に細川氏が熊本に転封されると、松井氏は3万石に加増された。2代目興長(おきなが、1582–1661)は、1646年に細川忠興(ほそかわ ただおき、1563–1645)の隠居城であった八代城を与えられ、幕末まで八代城主を務めた。 本文庫は1957年と1962年に松井家13代目の松井明之(まつい はるゆき)より譲り受けた。目録として『松井家文書目録』、『松井家一紙文書目録』が作成されている。
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