宮田文庫（宮田ナヲ）

　宮田文庫は、京都府立大学女子短期大学部（現・京都府立大学）被服科助教授を務めた宮田ナヲ（みやた　なお、1920–1988）が在職中に収集した雑誌と、遺族からの寄付金により図書選定委員会が選定・購入した資料で構成されている。和書312冊、洋書42冊、雑誌157冊が収蔵されている。内容は服飾関係を中心に、家政学、染織、製糸・織物産業、美術、民俗学などの周辺領域まで幅広く収集されている。明治から昭和にいたる代表的な家政学系教育者の論著を集めた『復刻家政叢書』や、服飾史の古典といわれるオーギュスト・ラシネの『服装史』（1988年版）、雑誌復刻版の『女学雑誌』（1885年から1904年終刊まで）や『美術研究』（1932年創刊から1972年まで）、宮田自身が研究室用に購入していた『ドレスメーキング』（1949年創刊から1982年まで）などが収められている。
　宮田ナヲは1951年から1979年まで京都府立大学女子短期大学部に在職した。被服構成学を専門として服飾文化一般に深い造詣があった。