石川文庫（石川興二）

　経済学者、経済哲学者の石川興二（いしかわ　こうじ、1892–1976）の旧蔵書で、経済学関係の和・洋書約4,000冊からなる。
　石川興二は1917年京都帝国大学法科大学政治経済科を卒業。大学院に進み、1920年同大学経済学部講師となった。この間、西田幾多郎（1870–1945）の影響を受け、経済哲学を研究した。1922年から1925年にかけて英・仏・独・米国に留学し、帰国後、助教授を経て、1930年に教授となった。1939年からは京都大学人文科学研究所教授を兼任。1943年から2年間休職し、戦後公職追放となったが、追放解除後、京都大学名誉教授の称号を授与された。著書に『精神科学的経済学の基礎問題』（1930、改訂1934）、『新体制の指導原理：我国体に基く現代の革新』（1940）などがある。
　本文庫の目録として『石川文庫目録：洋書の部』（1987）、『石川文庫目録：和書の部』（1995）が作成されている。