戦時中、京都大学文学部に設けられていた南方文化講座で収集した図書895冊(和漢・洋書)と雑誌15冊からなる。南方地域に関する文献が収められている。 南方とは、太平洋戦争中、日本が東南アジア方面を指して用いた言葉である。太平洋戦争時、大東亜共栄圏の名のもとに南方進出を企てた日本軍は、イギリス領ビルマおよびマラヤ、フランス領インドシナ、オランダ領東インド、アメリカ領フィリピンという4植民地と、タイ王国を、その作戦区域とした。当時それらを包括する地域呼称はなかったため、日本軍は総称として「南方」という呼称を採用した。これに対し、連合軍が1943年に、南方諸地域に展開した日本軍に対する反攻作戦を指揮するため、セイロン(現・スリランカ)に東南アジア総司令部を設置したのが、東南アジアという呼称を用いた最初とされている。
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