近畿地方  |  京都大学附属図書館

維新特別資料文庫

 吉田松陰(よしだ しょういん、1830–1859)の遺志に基づいて門下の品川弥二郎(しながわ やじろう、1843–1900)が創設した尊攘堂に所蔵されていた和書2,169冊からなる。長州藩士の吉田松陰は京都に尊攘堂を建て、勤王の志士を祀り人材を育成する大志を抱いていたが、1858~1859年の安政の大獄で処刑されたため、その意図は実現しなかった。しかし、その20余年後、品川弥二郎は、松陰が獄中で書いた書簡を偶然に発見し、松陰の憂国の情と尊攘堂建設の悲願を知った。1887(明治20)年品川は京都に尊攘堂を創設。殉難の志士の英霊を祀り、彼らに関する史料や遺品を精力的に収集した。品川の没後、尊攘堂は京都大学構内へ移管され、現在、その収蔵資料が「維新特別資料文庫」として大学附属図書館に保管されている。
 文庫の内容は、松陰の書簡、上書、稿本等の遺墨、およびその類縁資料が中核である。また、松陰の門下で幕末維新期に活躍した長州藩士の高杉晋作(1839–1867)、久坂玄瑞(1840–1864)、木戸孝允(1833–1877)、伊藤博文(1841–1909)、山県有朋(1838–1922)等の遺墨遺品、さらには日本全国のあらゆる階層の志士の遺品書跡が収集されている。これらは幕末志士らの伝記資料であると同時に、幕末維新史研究の貴重な資料である。図書館ホームページに「維新資料画像データベース」が公開されている。

<http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/guide/jpn/collection.html>

事項:

久坂玄瑞; 伊藤博文; 吉田松陰; 吉田矩方; 品川弥二郎; 外交史; 外交史、日本の; 尊攘堂; 山県有朋; 幕末時代; 政治史、日本の; 日本の外交史; 日本の政治史; 日本の歴史; 日本の近代史; 明治時代; 明治維新; 木戸孝允; 松方正義; 歴史、日本の; 歴史、日本近代の; 軸物; 近代史、日本の 高杉晋作

専門分野:

政治史学 歴史学

所蔵機関:

京都大学附属図書館

〒606-8501 京都府京都市左京区吉田本町
Tel.: 075-753-2632
Fax: 075-753-2650
http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp


Copyright 2012 DIJ