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島田文庫(島田蕃根)

 幕末から明治期の仏教学者、島田蕃根(しまだ ばんこん、1827–1907)の旧蔵書である。島田家に伝来した、室町時代から江戸時代にいたる修験道(しゅげんどう)関係の和書234冊が収蔵されている。修験道の核心に触れる秘籍や、江戸時代の写本が含まれている。
 島田家は、もと長州藩主毛利家の家臣だったが、藩命により支藩の徳山藩に移り、天台宗本山派の修験道の寺「教学院」を開設した。島田蕃根は家業を継いで教学院住職を務めたが、明治初頭に還俗して藩校「興譲館」教授となった。1872年明治政府の教部省設置に際して大録に招かれ、以後、内務省社寺局、内閣記録局などに出仕した。また、蕃根は福田行誡(ふくだ ぎょうかい、1809–1888)らと協力して、携帯に便利な『縮刷大蔵経』を刊行した。
 修験道は、日本古来の山岳信仰が外来の密教や道教の影響を受け、平安時代末期に宗教として体系化されたものである。山の中での修業を重視する実践的宗教であり、中世には天台宗系の本山派と真言宗系の当山派が形成された。
 図書館ホームページで目録が公開されている。

<http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/guide/jpn/collection.html>

事項:

Buddhistische Kultgegenstände; 仏教; 修験道; 天台宗; 宗教史、日本の; 密教; 寺(寺院); 山岳信仰; 島田蕃根; 日本の宗教史; 最澄; 法具; 真言宗; 福田行誡 空海

専門分野:

宗教学

所蔵機関:

京都大学附属図書館

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