平松家伝来の有職故実関係を中心とした典籍1,886冊からなる。 平松家は、公家の西洞院時慶(にしのとういん ときよし、1552–1639)の次男時庸(ときやす)が分家して平松を称したことに始まる。代々朝廷の記録を司る家柄であり、日記の家と称された。文庫には朝廷の儀式典礼に関する記録文書が多く、日記類に貴重なものが多い。兵部卿平信範(たいらの のぶのり、1112–1187)の日記である『兵範記』、平知信(たいらの とものぶ、生年不明–1144)の日記『知信記』、平範国(たいらの のりくに)の日記『範国記』は重要文化財の指定を受けており、平安時代の研究に貴重な資料である。『万葉集』、『古今和歌集』、『伊勢物語』、『源氏物語』などの国文学書も含まれている。 本文庫は1910年に平松時厚(ひらまつ ときあつ、1845–1911)子爵から譲り受けた。目録として『京都大学附属図書館蔵平松家本第七門(国文類)目録稿』が作成されている。図書館ホームページでも目録と一部画像が公開されている。
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