サルグレン・コレクション（グスタフ・フレデリック・ヨーラン・サルグレン）

　スウェーデンの言語学者、地名学者のグスタフ・フレデリック・ヨーラン・サルグレン（1884–1971）の旧蔵書約2,800点からなる。内容は、ゲルマン民族に関する歴史や、北欧の諸言語、アイスランドを主とした文学、地名学、民俗学の各分野にわたる。
　サルグレンは1912年にウプサラ大学で博士号を取得し、同大学の講師およびスウェーデン語辞書編集委員を務めた。1916年ルンド大学で北欧語の講義を担当したのち、1930～1950年再びウプサラ大学に戻り、教授として北欧地名について研究した。この間1913年にスウェーデン地名資料施設を設立し、雑誌『Namn och bygd』（名称と集落）を編集・発行した。さらにウプサラで中部スウェーデン地名学会設立（1925）やウプサラ地名学会設立（1937）などに尽力した。彼の功績により、地名学という新たな学問分野が構築された。
　本文庫は1975年に購入され、目録として『サルグレン・コレクション目録』（1993）が刊行されている。