日本文学者の中村幸彦(なかむら ゆきひこ、1911–1998)の旧蔵書で、洋装本、和漢籍、自筆ノート、雑誌等段ボール箱1,300箱分に及ぶ。現在整理中であるが、仮リストがホームページで公開されている。内容は、漢籍・漢詩文、仮名草子・浮世草子、談義本、随筆、読本、黄表紙、滑稽本、人情本、実録、歌書、俳諧、丸本、雑書、淡路島関係書などが含まれる。日本近世文学研究の貴重なコレクションである。 中村幸彦は1935年京都帝国大学文学部国文科を卒業。天理図書館司書を経て、天理大学教授、九州大学教授、関西大学教授を歴任した。日本近世文学を専門とし、実証的研究成果を『戯作論』(1966)として発表。『此ほとり一夜四歌仙評釈』(1980)で読売文学賞を受賞した。『中村幸彦著述集』(全15巻)が刊行されている。 本文庫は1998年に遺贈された。なお、国語・古語辞典類および国文学、農業水産関係などの旧蔵書約400冊は、洲本市立図書館に寄贈された。
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