西洋哲学者の服部英次郎(はっとり えいじろう、1905–1986)旧蔵の西洋中世哲学を中心とした和書110冊、洋書約3,500冊が収蔵されている。文庫の約4分の1が、アウレリウス・アウグスティヌス(354–430)とトマス・アクイナス(1226–1274)の関連書で占められており、両者の著作、注解、近代語訳、辞典、専門雑誌、研究書等の基本文献が網羅されている。また、ビポンティナ版『プラトン全集』(1781–1787)やルネ・デカルト(1596–1650)の著作の初版本が含まれる。さらに西田幾多郎(1870–1945)の自筆原稿「実践と対象認識」が保管されている。 服部英次郎は京都大学文学部哲学科を卒業し、神戸大学、名古屋大学、奈良女子大学、関西大学の各教授を歴任。西洋中世哲学、特にアウグスティヌス研究の権威として知られ、アウグスティヌスの『告白』などを翻訳した。
〒564-8680 大阪府吹田市山手町3-3-35 Tel.: 06-6368-0266 http://www.kansai-u.ac.jp/Library/